ヴェロキラプトルは本当に小さかった?映画との違いをやさしく解説
恐竜映画に出てくる「ラプトル」といえば、人間より大きくて、ドアを開けるほど賢い姿を思い浮かべる人も多いはずです。でも本物のヴェロキラプトルは、ずいぶん違う姿だったと考えられています!
この記事では、ヴェロキラプトルの大きさや特徴を、映画との違いも交えながら紹介します。
ヴェロキラプトルの基本データ

・名前の意味:「素早い泥棒」
・生きていた時代:白亜紀の後期(約7500万〜7100万年前ごろ)
・生息地:現在のモンゴルなど、アジアの内陸部
・体長:約1.5〜2メートル(推定)
・体重:約15キロ前後(推定)
・食べ物:肉食
体はとても小さく、七面鳥や大きめの犬くらいだったといわれています。数字は化石からの推定で、資料によって幅があります。
映画とはここが違う!

有名な恐竜映画のラプトルは、人間の背丈ほどもある大きな恐竜として描かれています。本物のヴェロキラプトルは、人間の腰より低いくらいの大きさだったと考えられています。
大きさ
映画のラプトルは、実際にはヴェロキラプトルより大きい、別の仲間の恐竜(デイノニクスなど)がモデルだといわれています。
羽毛
映画では、ラプトルの体はうろこにおおわれています。でもヴェロキラプトルには羽毛があったと考えられています。
羽毛があったってどうして分かるの?
ヴェロキラプトルの腕の骨には、小さなでこぼこが並んだものが見つかっています。これは、鳥の骨にもある、羽根のつけ根がついていた跡と似ています。
こうした手がかりから、腕に羽毛がついていたと考えられるようになりました。ただし空を飛べたわけではなく、体温の調節や、仲間へのアピールに使っていたという説があります。
恐竜と鳥のつながりについては「恐竜と鳥の関係は?羽毛恐竜をやさしく解説」で紹介しています。
ヴェロキラプトルの特徴
足の大きなカギづめ

後ろ足の2番目の指に、大きく曲がったカギづめがありました。長さは6センチほどだったと考えられています。ふだんは持ち上げて歩き、地面にはつけていなかったようです。
細くて軽い体
体は細くて軽く、長い尾でバランスをとっていたと考えられています。素早く動ける体つきでした。
賢かった?
体のわりに脳が大きかったといわれていて、頭のいい恐竜というイメージがあります。ただ実際にどれほど賢かったかは、はっきり分かっていません。
獲物はどうやって捕まえた?
カギづめは、獲物に飛びついて押さえつけるために使ったという説が有力です。映画のように群れで狩りをしていたかどうかは、はっきり分かっていません。1匹ずつで行動していた可能性もあります。
「戦う恐竜」の化石

モンゴルでは、ヴェロキラプトルとプロトケラトプスという草食恐竜が、組み合ったまま見つかった化石があります。「戦う恐竜」とよばれる有名な化石です。
ヴェロキラプトルのカギづめが、相手の首のあたりにかかっているように見えます。2頭が戦っている最中に、何らかのできごとで一緒にうもれたと考えられています。
同じ仲間の恐竜
ヴェロキラプトルは「ドロマエオサウルス類」という、小型で素早い肉食恐竜のグループです。
・デイノニクス:ヴェロキラプトルより大きい仲間
・ミクロラプトル:4枚の翼のような羽毛をもつ小さな恐竜
ティラノサウルスとの関係は?
ヴェロキラプトルもティラノサウルスも、2本足で歩く肉食恐竜で、獣脚類というグループです。でも生きていた時代と場所はちがいます。
ティラノサウルスは約6800万〜6600万年前の北アメリカ、ヴェロキラプトルは約7500万〜7100万年前のアジアにいました。大きさも比べものにならないほどちがいます。
ティラノサウルスの大きさは「ティラノサウルスの大きさは?時代・特徴をわかりやすく解説」で、時代については「恐竜が生きていた時代は?三畳紀・ジュラ紀・白亜紀の違いをやさしく解説」で紹介しています。
まとめ
・ヴェロキラプトルは体長1.5〜2メートルほどの小さな肉食恐竜
・映画のラプトルは実際より大きく描かれている
・腕に羽毛があったと考えられている
・足のカギづめは獲物を押さえるために使ったという説が有力
・群れで狩りをしたかどうかは分かっていない
恐竜がどう進化して鳥につながったかを知りたい人は「恐竜と鳥の関係は?羽毛恐竜をやさしく解説」もどうぞ。
